当研究室では、金融庁のEDINETに提出された有価証券届出書を自動で取得・解析しています。2026年1月1日から8月8日までに提出された新規公開時の届出書22件すべてを対象に、集計した結果をまとめます。
すべて一次資料である届出書から機械的に抽出した数値です。推計や伝聞は含みません。
件数と市場区分
| 市場 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| グロース | 15件 | 68% |
| スタンダード | 7件 | 32% |
| プライム | 0件 | 0% |
7か月あまりで22件。プライム市場への新規上場はありませんでした。
提出時刻はすべて午前11時30分以降
上場承認は有価証券届出書の提出という形で行われます。22件の提出時刻を見ると、すべてが11時30分から15時30分のあいだでした。大半は15時30分です。
朝に発表されることはない、というのは覚えておくと無駄な確認を減らせます。
幹事の数
幹事団の規模は平均7.6社、中央値7社。最小は2社、最大は14社でした。
主幹事については22件中19件が単独主幹事。共同主幹事だったのは3件のみで、いずれも海外募集を伴う案件でした。
必要資金
想定価格の中央値は1,050円、最小230円、最大3,810円。単元株数は22件すべてが100株でした。
したがって必要資金の中央値は10万5,000円。43%が10万円未満、38%が10万〜20万円で、8割強が20万円未満に収まります。
スケジュール
| 区間 | 中央値 | 幅 |
|---|---|---|
| ブックビルディング期間 | 7日 | 4〜8日 |
| BB終了から申込開始まで | 4日 | 2〜5日 |
| 申込期間 | 4日 | 4〜7日 |
加えて、上場承認からブックビルディング開始までは16〜19日ありました(提出時刻を取得できた8件で計測)。
つまり準備の時間は2週間以上あり、急かされるのはBB期間の1週間だけという構造です。
証券コードは承認時点では半分しか分からない
意外な発見でした。上場承認の時点で証券コード(銘柄コード)が判明していたのは22件中11件(50%)だけです。
届出書の表紙に証券コードの欄はありますが、承認時点では未採番で空欄のまま提出される案件が半分あります。当サイトで証券コードが表示されていない銘柄があるのはこのためで、取得漏れではありません。分からないものを推測で埋めるより、空欄のままにするほうが正確だと考えています。
委託販売の記載は73%にある
「引受人以外の金融商品取引業者に委託販売する方針」という記載があったのは22件中16件(73%)。ただし委託先の社名は1件も記載されていませんでした。
詳しくは幹事の記事で扱っています。
データについて
集計対象は2026年1月1日〜8月8日にEDINETへ提出された、書類種別コード030かつ「新規公開時」を含む有価証券届出書22件です。TOKYO PRO Marketは対象外です。各銘柄のページからは一次資料である届出書の原文へ直接リンクしています。
この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や商品の購入を勧めるものではありません。制度や各社のルールは変更されることがあります。申込の前に必ず各社の公式ページと目論見書をご確認ください。記載内容は2026年8月9日時点のものです。

コメント