「IPOは抽選」と一括りにされがちですが、その中身は会社ごとにかなり違います。資金量が多いほど有利な会社もあれば、申込株数に関係なく1人1票の会社もあります。
ここでは各社が公表している配分方針や公式ページの記載をもとに、4社の違いを並べます。2026年8月9日時点の内容です。
松井証券:70%以上を抽選
配分方針にこう明記されています。
配分先は、配分予定数量の70%以上を抽選により決定します。
抽選は公募・売出し価格以上で需要申告した人を対象に、自然乱数を用いて行われます。また「できるだけ多くのお客様に配分が行われるよう、1人当たりの購入申込数量に上限を設ける場合があります」との記載もあります。
SBI証券:60%+30%+10%
配分予定数量の内訳が数字で示されています。
- 60%:買付余力の確認ができた有効申込株数に応じた抽選
- 30%:抽選に外れた人のうち、IPOチャレンジポイントの多い順に配分
- 10%:適合性の原則と取引状況等を踏まえた配分
「申込株数に応じた抽選」なので、たくさん申し込めるほど当選確率が上がる仕組みです。資金量が効きます。一方で外れてもポイントが貯まり、貯めたポイントを使えば配分を受けやすくなる。長く続けるほど報われる設計といえます。
出典:同社FAQ「抽選、および配分はどのように行われるのですか?」
マネックス証券:申込株数に関わらず1人1票
公式のQ&Aに、申告株数に関わらず顧客ごとに1抽選権が付与される仕組みだと記載されています。人気銘柄では同じ顧客に2単位以上当選することはないとも書かれています。抽選はコンピュータで無作為に行われ、人の裁量が介在しないとされています。
資金量の多寡が当選確率に影響しない設計なので、少額から参加する人にとっては相対的に有利です。
出典:同社Q&A
岡三オンライン:ステージ制の3段階抽選
過去の取引実績に応じて顧客をステージS・A・Bに分け、第一抽選(S対象)、第二抽選(SとA対象)、第三抽選(全ステージ対象)の3段階で抽選します。全ステージが対象になる第三抽選には、割当株数の10%を下回らない株数が割り振られます。
配分は当選順位にしたがって1単元ずつ行われるとされています。
出典:同社「抽選について」
まとめると
| 証券会社 | 抽選に回る割合 | 資金量・実績の影響 |
|---|---|---|
| 松井証券 | 70%以上 | 1人あたり上限を設ける場合あり |
| SBI証券 | 60%(+ポイント30%) | 申込株数に比例 |
| マネックス証券 | 記載なし | 1人1抽選権(影響しない) |
| 岡三オンライン | 第三抽選に10%以上 | ステージ制で影響 |
資金が潤沢ならSBI証券の方式が効きますし、少額で数をこなすならマネックス証券や松井証券の方式が向きます。どれが優れているという話ではなく、自分の資金量との相性の問題です。
各社のルールは変更されることがあります。申込の前に必ず公式ページでご確認ください。
この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や商品の購入を勧めるものではありません。制度や各社のルールは変更されることがあります。申込の前に必ず各社の公式ページと目論見書をご確認ください。記載内容は2026年8月9日時点のものです。

コメント
コメント一覧 (1件)
[…] つまり抽選は、証券会社が勝手にやっているのではなく、公正な配分のための仕組みとして制度化されているものです。抽選の方式は証券会社ごとに違うので、そこは後の記事で詳しく扱います。 […]