IPOは「思い立ったら買える」ものではありません。決められた順番と期限があり、そのどこかを逃すと参加できなくなります。全体像を一度つかんでおくと迷わなくなります。
5つの段階
1. 上場承認
取引所が上場を承認し、会社が有価証券届出書を提出します。ここで初めて、幹事証券・想定価格・スケジュールが公になります。
当研究室で2026年の22件を調べたところ、届出書の提出はすべて11時30分から15時30分のあいだでした。朝に発表されることはありません。
2. 仮条件の決定
承認時点の価格は「想定価格」であって確定ではありません。ブックビルディング開始の直前に、実際に需要を聞く価格帯(仮条件)が決まります。訂正届出書として開示されます。
3. ブックビルディング(需要申告)
投資家が「この価格で何株ほしいか」を申告する期間です。ここが実質的な申込にあたります。期間は中央値7日、最短4日から最長8日(2026年の22件を集計)。この期間を過ぎると、その銘柄にはもう参加できません。
4. 抽選・公開価格の決定
需要を集計して公開価格が決まり、各社の方式にしたがって抽選が行われます。ブックビルディング終了から申込開始までは中央値4日です。
5. 購入申込
当選しても、それだけでは株は手に入りません。決められた期間内に購入の意思表示をして、代金を用意する必要があります。申込期間は中央値4日と短く、ここを忘れると当選が無効になります。
証券会社によっては、購入を辞退すると一定期間その後の抽選から除外される規定があります(たとえば松井証券は、購入辞退者を購入申込期間最終日の翌日から6か月間、当選を決定する抽選から除外すると明記しています。出典:同社の配分にかかる基本方針)。安易な申し込みには相応のコストがあるということです。
承認からブックビルディング開始までは2週間以上ある
意外に思われるかもしれませんが、上場承認からブックビルディング開始までは16〜19日ありました(2026年の実測8件)。口座開設に必要な日数を考えても、承認を知ってから準備を始めて十分に間に合う計算です。
逆に言えば、慌てる必要があるのはブックビルディング期間の数日間だけです。当サイトが承認当日に情報を出しているのは、この「余裕のある準備期間」を最大限に使ってもらうためです。
いま動いている銘柄はIPOカレンダーで確認できます。
この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や商品の購入を勧めるものではありません。制度や各社のルールは変更されることがあります。申込の前に必ず各社の公式ページと目論見書をご確認ください。記載内容は2026年8月9日時点のものです。

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